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2006年11月25日 (土)

名無し草 Nameless

名前すらない草が在る
名前すら 付けてもらえないほどのつまらない雑草

それでも草はクサであり 花をつけ実を結び 
次の季節へと命を繋ぐ
ほかのクサとは見分けもつかず それでも風の透りを表す

名前すらない鳥がいる
名前すら 付けてもらえないほどのつまらない鳥

それでも鳥はトリであり さえずりつがい 雛を孵して記憶を繋ぐ
ほかのトリとは聞き分けられず それでも囀りはわたしにとどく

名前 なまえ ナマエ

それは確かに特別なコトバ
そこには確かに魂が宿り

そのナマエを呼ぶ度に 
そのナマエを書く度に 
そのナマエを想う度に

たとえばututuにあらずとも その魂は甦る
たとえば
yumeの中ででも その輪郭は顕になる

ましてやそれが唯一の 貴方のナマエを想う時
そこにあるすべての存在が 貴方のナマエに結実をする
そこにあるすべてのコトバを組み上げて 
貴方のココロに橋を架ける

それほどまでに殊更に 貴方のナマエはそれだけで
わたしのココロを波立たせる

それでも もし 貴方にナマエがなかったら
わたしは貴方を見失うだろうか
わたしは貴方を見分けられなくなるだろうか

Naneless
それでもわたしは 貴方を失わない

貴方のナマエを知らないときから 貴方は確かにそこにいて
ナマエのない草のように 風の存在をわたしに示し
ナマエのない鳥のように 囀りのウタをわたしに聴かせた

ナマエに魂がこもるのは ナマエが特別なコトバになるのは
そこにナマエを持つ貴方がいるから

ututuに貴方が存在し そこに貴方のナマエがあるから
yumeにナマエを呼ぶときでさえ 輪郭は確かに貴方を描く

クサも トリも 貴方も そしてわたしも
ナマエがあっても なくっても
確かにututuに存在し それぞれのyume
ututuへと繋ぐ
ナマエはそれを容易くするための 
いくつかの道具のひとつに過ぎない

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